娘の出産に立ち会って

「楽しかったー!有難うございました」
これが出産した娘の第一声でした。汗で全身グッショリで、生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱いた娘の表情は輝いてとても美しいものでした。全てがこの言葉に集約されているお産でした。

自然に生み出すまでの時間を2人の助産婦さん(中井先生・橋本先生)は片時も離れず足を温め腰をさすり声掛けをして下さいました。陣痛が始まってから出産まで27時間以上と長い時間かかりましたが、立ち会ったムコ殿と私は安心してお任せして見守る事ができました。本人が望む姿勢ということで、ムコが後ろから支えての出産でした。私はへその緒を切るという体験までする事が出来ました。出産をした部屋で赤ちゃんの体重、身長を測り娘の後処置もしてくださり、その全ての時間を一緒に過ごす事ができ、これも助産院ならではだったと思います。

妊娠が判り助産院での出産を決めた娘夫婦に少しの不安も無かったと言えば嘘になります。病院との違い等、本を読んで学んでいくうちに、自分の病院での出産体験は不安が多く理不尽な事が多かったのだと思い至りました。当時の私にはそれが当り前で他の選択肢に考えが及ばなかったのです。

娘の妊娠から出産までの食生活や散歩等、その努力ぶり 又、ムコ殿のサポートぶりは傍から見ていてもパーフェクトだと感心しました。大きなお腹の娘と一緒に散歩して出産に備えたのも今では良い思い出です。お陰様で産後の回復も良好だったのでしょう、産後の入院はビックリする位短い(1日半程)ものでした。これは産後の世話をする事になっていた私にとっては少々計算違い。せめて4,5日は入院すると思っており、その間のんびり出来ると思っていたのです。でも退院後、我が家にいても新米ママの娘は何でもメールで中井先生に相談し、アドバイスして頂きながらあっと言う間に3週間が経ちました。

素晴らしい娘の出産を有難うございました。

最後に残念な事を1つだけ。
生まれた孫が女の子だった事です。まだ性別が判らない時期に友達と賭けをして、男の子に賭けていた私はランチをおごる事になってしまったのでした!



今回は、娘さんのご出産に立ち会ってくださったお母さんからの感想を頂きました。妊娠中にも何度か、健診に同行していただいたりお母さんには本当に色々と助けていただいた出産でした。『家族で赤ちゃんを迎える』ということをまさに実行されたお産でした。我々、助産師としては温かく素晴らしいお産であったことを誇りに思うお産でした。ありがとうございました。
多くの方にお産する方や家族の方々、何よりも言葉を発する事がまだ出来ない赤ちゃん(赤ちゃんは赤ちゃんの言葉を発しているけれど周りの人が理解できないだけの事だと中井は思っていますが・・・)が、尊重されるお産をしていただきたい、それが育児へと繋がる事を理解していただきたいと思っています。
こんなにも素晴らしいお産の後だと子育てを楽しんでくださるであろうと確信できました。ありがとうございました。